シャドーイングって聞いたことあるけど、どうやるの?
シャドーイングは、原稿を見ずに聞きながら喋るトレーニングです。
音源を聴いたらそのすぐ後に発声して、まるで影(シャドー)のように追いかけます。
医療通訳トレーニングには、医療系の音源を使って行いましょう!
こんにちは。
現役医療通訳士のSuzyです。
今回は、医療通訳の方法「逐次通訳」の
スキルを上げるトレーニングの一つ、
「シャドーイング」についてお伝えします。
あなたは、医療通訳試験のリスニングや
2次試験は難しいと思っていますか?
そんな不安を抱えているあなたにこそ、
この記事を読んでもらいたいと思っています。
ここに紹介している通り、
実践的な医療系教材を用いてこの
トレーニングを行う
ことで、効率よく学び、
自信を持って試験に
臨むことが出来ます。
医療系教材の紹介はもちろん、
方法なども解説しますので、
ぜひ実践してみてください。
オーバーラッピングというトレーニングを
聞いたことがある方は、多いと思います。
オーバーラッピングは、
これからお伝えするシャドーイングと同様、
通訳スキルの基礎的なトレーニングです。
もしあなたが
綺麗な発音やイントネーションを
鍛えたい、
医療英語の発音をしっかり身につけたい、
と思っているなら、
まず最初にオーバーラッピングを行ってみて下さい。
詳しくはこの記事をご覧ください↓
シャードーイングとオーバーラッピングの違い
シャドーイングは、聞きながら話すことに慣れるトレーニングです。
オーバーラッピングは、綺麗な発音やイントネーションを鍛えるトレーニングです。
両者とも同じ音源を使って問題ありません。
二つの大きな違いは、音源の原稿(トランスクリプト、スクリプト)が有るか無いかです。
- シャドーイング → 原稿なし
- オーバーラッピング → 原稿あり
もうお分かりの通り、
シャドーイングは文字を見ない状態で
発声します。耳だけが頼りです。
ちょっとハードルが高いですよね。
しかし、その分オーバーラッピングよりは実践的です。
もしあなたが逐次通訳スキルを基礎から
鍛えたかったら、シャドーイングを
行いましょう!
では、解説していきますね♪
シャードーイングの目的
シャードーイングの目的は、
- リスニング力、記憶力、スピーキング力を身につけるため
- 聞きながら喋ることに慣れるため
などが挙げられます。
先ほどもお伝えした通り、
シャードーイングではスクリプトを
見ないため、耳だけが頼りです。
耳でしっかり聞き取れていないと、
正確に再現(発声)できません。
よって、聞くこと、更に記憶のトレーニングにもなります。
聞こえた通りに発声するので、
スピーキングのトレーニングにもなります。
もし、そもそも聞き取れない、発音が難しいなど、
シャドーイングに無理を感じたら、
まずはオーバーラッピングを行いましょう。
シャードーイングの方法
シャードーイングの方法は、シンプルです。
- 音源を聞いたら音源は止めず、ノータイムで直後に発声する
これだけです。
最初はなかなか上手にできないと
思いますが、諦めないで続けていきましょう。
スピードが速すぎる場合は、
音源のスピードを遅くするのも一つの手です。
YouTube動画なら、
再生速度を0.75に変更して
トレーニングを行ってみて下さい。
YouTube動画の再生速度を変更する方法などを解説した記事は、こちらをご覧ください。
シャードーイングに必要な道具
シャードーイングに必要な道具は、
- 耳と口
- YouTube医療系動画などの音源(音声のみで可)
初めてシャドーイングに挑戦する方や、
日本語の医療用語を知りたい方は、
まずは日本語音源から始めましょう。
私は日本語→英語に変換する通訳量が圧倒的に多く、
日本語をしっかり聞き取れて理解しているかが重要になってきます。
慣れたら英語→日本語に挑戦しましょう。
ここでおすすめする方法は、
オーバーラッピングで使った医療系音源を
シャドーイングで使い回しすることです。
なぜなら、オーバーラッピングで
耳が慣れた(覚えた)音源なら、
シャドーイングがスムーズに行えるからです。
そうすることで、自信を持って発声できます。
なのでまずは、オーバーラッピングで
使用した音源を使ってシャドーイングを
行っていきましょう。
自信がついたら、初めて聞く音源を使って
シャドーイングにチャレンジ
してみてください。
医療系音源が聴ける、
SuzyおすすめのYouTubeチャンネルは、
- 『Nucleus Medical Media』
- 『TED-Ed』のプレイリスト「Getting Under Our Skin」や「Human vs. Viruses」
- 日本語なら、YouTube内で、「福島ドクターズTV」で検索
です。
上記のチャンネルは、
正確な字幕がついている動画が多く、
声のプロがナレーションを行っています。
聞き取りづらいときは、
字幕を確認してみましょう。
イヤホンを使用する場合は、
ワイヤレスが絶対おすすめです♪
シャードーイングの量
シャードーイングの量は、
- 最初は1単語の直後に発声
- 慣れたら2単語、1センテンスの直後に発声し、*リテンション力も同時にトレーニング
- 5分程度の動画
です。
一つの動画で上手にシャドーイングが
出来るようになったら、
次の動画にチャレンジ!
動画ではなく音声でもOKです。
そのときは、先ほどお伝えした
YouTube動画など
プロのナレーターが喋る
医療系の音声を選んでくださいね。
慣れてきたら初めて聞く音源にも
チャレンジして、どんどん耳と口を鍛えましょう。
通訳スキルのトレーニングは、
毎日30分を目標に行うことを
おすすめします。
*リテンションとは、
「記憶を保持すること」です。
詳しく知りたい方は、
こちらをご覧ください。
シャードーイングを行う環境
シャードーイングは、
音源を聞きながら発声でき、
しかもリラックスできる環境で
あればどこでもOK。
- 通勤・通学中
- 歩きながら
- 家事をしながら
上記のように「ながら」で行う場合は、
イヤホンをつければ大丈夫です。
できれば音声録音も行い、
自分の発音やイントネーションも
チェックしてみましょう。
シャドーイングは、
ガチガチにならずに気軽に行うのがポイントです。
Suzyのおすすめは、「ながら」です。
私の場合、毎日のように聞いている
Audibleの洋書オーディオブックがあるので、
それをイヤホンを着けて聴き、
料理中にシャドーイングしています♪
医療系音源でのシャドーイング
ばかりではなく、
自分が好きな洋書があれば、
そのオーディオブックを音源として
トレーニングするのもありです。
Audibleは、YouTubeに比べて
再生速度の選択肢が多いので、
聞き取れないときはゆっくり再生して
確認できます。
しかもオーディオブックはほとんどの場合、
紙の本や電子書籍も出版されています。
単語が聞き取れなかったら、
それを読んで文字で確認することができます。
特にオススメなのが、
AudibleとKindleで同じ本を
聞きながら読むことです。
Audibleの良いところは、
- 購入前に結構長めのサンプル音声が聞ける
- ナレーション速度が、0.5から3.5まで選べる(YouTubeは0.25から2まで)
- 購入後に気に入らなかったらオーディオブックを無償で返品・交換できる
- 通勤中や家事をしながら本が読める(聞ける)
ところなどです。
私は、以前間違ってスペイン語の
オーディオブックを購入してしまい、
メールですぐに返品対応してもらいました。
Kindleの良いところは、
- 辞書機能が内蔵されているので、分からない単語を長押しすればすぐに調べられる
- メモ機能で文章をハイライトしてメモできる
- 他の読者がハイライトした場所を教えてくれる
ところなどです。
シャドーイングは、誰かから
評価されるわけではありません。
シャドーイングは、発声したもの勝ちです。
間違っていても全然大丈夫です。
とにかくシャードーイングをたくさん
行って、耳と口を医療英語に
慣らせていきましょう!
シャドーイングとは関係ないですが、Jayは元僧侶なんです。日本語で読んでみたい方はこちら↓
Audibleは、30日間無料でお試しできます♪ダウンロードはもちろん無料です。退会方法は、「退会手続きへ」を押して進むだけ。とても簡単です。詳しくは、Audibleのホームページ「退会方法を教えてください」をご覧ください。
シャドーイングの次に行いたいトレーニング
シャードーイングの次に行いたい
逐次通訳のスキルトレーニング
- リテンションとリプロダクション
- リテンションとパラフレージング
- 高速リスニング
- クイックレスポンス
- サイトトランスレーション
- ノートテイキング
などです。
「シャドーングは卒業した!」、
「2次試験までに時間的に余裕がある」、
という方は、
1から6の全てを同時に少しづつ
行っていくと効果的です。
「2次試験までに時間がない!」という方は、
もっと実践的なトレーニングである、
4番以降のクイックレスポンス、サイトラ、
ノートテイキングに焦点を絞って
行うと良いでしょう。その際は、
英語の医療系音源や資料を使って
行いましょう!
シャードーイングのまとめ
まとめると、以下のようになります。
- シャードーイングは基礎的なトレーニング。オーバーラッピングとの違いは、スクリプトが無いこと。
- シャードーイングの目的は、リスニング力とスピーキング力を鍛えるため。聴きながら喋ることに慣れるため。
- シャードーイングの方法は、音源が聞こえたらその直後に再現(発声)。原稿(トランスクリプト、スクリプト)は見ない。まずは日本語音源をシャドーイング。慣れたら英語に挑戦。
- シャードーイングに必要な道具は、音源、耳と口。(イヤホンはオプショナル)
- シャードーイングの量は、5分程度の医療系音源。卒業したら次の音源。
- シャードーイングを行う環境は、音源が聞けて発声できる場所。リラックスできる環境。
- シャドーイングの次に行いたいトレーニングは、2次試験までに時間があるなら、リテンション、リプロダクションなど。時間がないなら、クイックレスポンス、サイトトランスレーション、ノートテイキングを集中的に行う。
いかがでしたか?
シャードーイングは、耳と口をフル活用し医療英語に慣れ、
通訳スキルを上げるためにはとても有効です。
慣れてきたら初めて聞く
音源にチャレンジしましょう。
間違っても大丈夫!
どんどん口に出していきましょう。
最初は難しいかもしれませんが、
諦めずに頑張って続けてみて下さい。
徐々に耳と口が医療英語に慣れてきますよ!
あなたがこのトレーニングを通して、
自信を持ってリスニングや面接2次試験に
臨めるようになれればいいなと思います。
2次試験までに時間がない方にオススメ、クイックレスポンスに関してはこちら↓
独学でもしっかり答え合わせができるSuzyの勉強法、サイトトランスレーションはこちら↓
Suzyおすすめの医療英語に関する参考書はこちら↓
いつも最後まで読んでいただき、
ありがとうございました♪
コメント